「“小1の壁”って、ニュースや周りのママたちの会話で聞いたことはあるけど……実際どういうこと?」
なんとなく不安だけど、実際どんな変化があるのかはよくわからない。
どんな準備をすればいいのかも見当がつかない。
それもそのはず。
目の前の育児や仕事に追われる中で、小学校入学後の生活まで考えるのはとても大変なこと。
実際に「小1の壁」について本格的に調べ始めるのは、年長の後半〜直前というママがほとんどです。
でも、あなたは今こうして早めに動き出している。
それだけで本当に素晴らしいことです!
「小1の壁」は、ママにとってもお子さんにとっても、大きな環境の変化に直面する時期。
実際にどんな壁があるのか、なぜそれが起きるのか、事前に知っておくだけでも心の準備ができます。
この記事では、
・「小1の壁」とは何か?
・実際に親子がつまずきやすいリアルな原因
・忙しい共働き家庭でもできる3つの準備
を、実体験をまじえてわかりやすくお伝えします。
「小1の壁とは?」保育園との違いに驚く親が多い理由
まずは、そもそも「小1の壁」とは何なのか。
なんとなく聞いたことはあるけれど、漠然としかわからない。
そんなあなたのために、詳しく解説していきます。
「小1の壁」とは、親子が直面する“生活のギャップ”
共働き家庭が多い日本。
当たり前のように、朝早く(7時頃)から子どもを保育園に預け、夕方遅くにお迎えに行く――
そんな生活がすっかり日常になっているご家庭も多いのではないでしょうか。
在園中は、給食やおやつの提供もあり、子どもたちは不自由のない生活を送ります。
体調不良による呼び出しがない限り、親は安心して仕事に集中できますよね。
しかし――
小学生になると、この“安心”が大きく変わってくるのです。
- 登校時間は8時過ぎと、保育園よりも遅め
- 給食はあるものの、授業は14〜15時には終了
- 午後の授業がない日は、13時台に下校することも
放課後は、親の帰宅を待つ子どもが自分で学童に向かうことになります。
しかし、学童の預かり時間は保育園ほど長くはありません。
さらに、帰宅後の親には
- 連絡帳やプリントの確認
- 宿題チェック
- 翌日の準備
…と、新たなタスクが増えるのです。
「ちゃんと学童に行けてるかな?」
「宿題、終わらせられてるかしら…?」
そんな不安も尽きませんよね。
このように、保育園と小学校では、子どもも親も生活が大きく変わります。
それこそが、“小1の壁”と呼ばれるゆえんなのです。
なぜ「壁」になる?保育園と小学校のリアルな違い3つ
「小1の壁」とは、保育園と小学校の生活スタイルのギャップに、親子が対応しきれずにぶつかる課題のことを指します。
とくに共働き家庭にとっては、思った以上に「想定外」が多く、準備が不十分だと戸惑う場面が増えるのです。
ここでは、保育園生活との違いから見えてくる“3つの大きな壁”をご紹介します。
① 朝の登校時間:親の出勤と子どもの登校時間が合わない
保育園時代は朝7時台から登園でき、安心して出勤できていた方も多いと思います。
しかし、小学校の登校時間は8時〜8時15分以降と、スタートが遅め。
親が先に出る場合、
- 子どもに鍵を持たせて一人で戸締まりさせる
- 早めに出発させると校門前で待たせることになる
といった不安が出てきます。
高学年なら対応できるかもしれませんが、小1ではハードルが高いと感じるご家庭も多いでしょう。
② 放課後の過ごし方:学童の時間に限界がある
保育園の延長保育では19時まで預けられたご家庭も、小学校ではそうはいきません。
学童の終了時間は17時〜18時台が一般的で、親の就業時間とズレが生じやすくなります。
- 学童が満員で入れない
- 延長保育のような手厚さがない
- 低学年のうちは1人での帰宅が心配
と、仕事との両立に不安を抱えるケースも多いのです。
③ 長期休みとお弁当問題:毎日の準備が親の負担に
小学校には、夏休み・冬休み・春休みといった長期休みが存在します。
学童で預かってもらえるとしても、
- 昼食の提供がなく、お弁当が必要
- 朝から夕方までの預かり枠が限られている
など、保育園時代よりも家庭側の対応が求められます。
さらに、夏休み中のイベント準備など、親の出番が増えることもあるので注意が必要です。
+α:親の負担が増える学校行事
小学校では、
- 授業参観や個人面談
- 運動会、学芸会の準備
- PTA活動や地域行事
など、保護者が学校に関わる場面がぐっと増えます。
平日に仕事を休まなければならない機会も増えるため、負担に感じる方も少なくありません。
こうした違いが、日々の生活に「これまで通りが通じない…」という壁を生み出します。
これがまさに、「小1の壁とは」何か?を実感する瞬間なのです。
ワーママが特につまずきやすい3つのポイント
ここまで「小1の壁」とは何か、そして保育園と小学校の違いについてご紹介しました。
ここからは、特に共働き家庭である“ワーママ”が直面しやすい3つのつまずきポイントを詳しく見ていきます。
①時短勤務が難しくなる
多くの企業では、時短勤務の利用は「子の小学校入学まで」と決められています。
そのため、小学校入学と同時にフルタイム勤務へ戻らざるを得ないケースも多くなります。
朝は子どもよりも先に家を出なければならず、夕方は定時退社でも学童のお迎えにギリギリ。
「通勤時間と勤務時間、このままで本当に大丈夫?」
多くのワーママが、働き方の見直しを迫られます。
②学校行事で有休がどんどん減る
小学校では、平日に開催される行事や保護者参加のイベントが増えます。
- PTAや役員活動
- 授業参観や個人面談
- 運動会や学芸会の準備や観覧
その度に、有給休暇の調整が必要になります。
ただでさえ、家族の体調不良や家族旅行、自身の通院・リフレッシュにも有休をつかいたいものですよね。
勤務先によっては「子の看護休暇」などの制度がある場合もあるので、今のうちに確認しておくと安心です。
③子供との時間が圧倒的に足りない
フルタイム勤務に戻り、帰宅後は
- 夕食の準備
- 洗濯物の片付け
- 子の宿題の確認
- 翌日の学校の準備
- 連絡帳やお便りの確認
とにかく時間が足りない!
ようやく座ったころには子どもは眠そう…
「子どもとゆっくり会話できる時間がない」と感じるママも多いです。
子どもの話を聞けないことで、子どもの変化や悩みに気付きづらくなってしまうことも考えられます。
「小1の壁」は子どもにとっても、はじめての“大きな試練”
ここまで、ママにとっての「小1の壁」を詳しくご紹介してきましたが、
実は――お子さんにとっても、小学校入学は大きな“壁”になることをご存知ですか?
保育園と小学校では、生活リズムや人間関係がガラリと変わります。
この変化は、大人以上に子どもにとって大きなストレスになることも考えられます。
特に、0歳の頃から保育園に通っていた子にとっては
「先生」「お友達」「毎日の過ごし方」など、すべてが“当たり前の日常”でした。
慣れ親しんだ保育園を離れ、これまでとは全く違う大きな集団のなかに放り込まれ、新しい環境に適応しなければならなくなるのです。
子どもが戸惑いやストレスを感じやすいポイントとして、例えばこんなものがあります。
- 保育園よりも大人数の集団生活
- 自分で動くことが求められる生活リズム
- 新しい友達との人間関係
ママ自身も日々の変化にいっぱいいっぱいになる時期かもしれません。
でも、だからこそ――お子さんのちょっとした変化やサインに気づける視点を、持っておけると安心です。
「小1の壁とは」親子でつまずかないために。やっておいてよかった3つのこと
ここまでご紹介してきたように、「小1の壁」は親子それぞれにとって大きな変化の連続です。
でも、事前にできる準備をしておけば、戸惑いや不安をぐっと減らすことができます。
ここでは、先輩ママが「やっておいてよかった!」と感じた対策を3つご紹介します。
① 年長から始める!「自分でできた」を育てる朝の準備習慣
小学校に入ると、朝の支度を自分でできることが求められます。
でも、年長のうちから少しずつ慣れていけば、親子の朝のバタバタはかなり軽減できます。
すぐにできる対策を3つご紹介します。
①保育園の頃よりも早く起きる必要がある場合は、少しずつ起床時間を早めてみましょう。
②朝食を摂るのに時間がかかる子には、目標時間を定めて、時計を見ながら「何分以内に食べられるようにしよう!」と声をかけながら挑戦してみましょう。
③保育園に持っていく荷物の支度を任せてみましょう。
小学校入学後も当たり前に持ち物の準備が出来るよう、ハンカチの準備など簡単なことから挑戦させてみましょう。
ママも一緒に、「小学生のお兄さん(お姉さん)になれるように頑張ろう!」とお子さんのモチベーションを高めてあげましょう。
「自分にもできた!」が重なること、ママに褒められることが自信に繋がり、小学生になることへの不安を少しでも取り除けるのではないでしょうか?
②情報収集
学校や学童、自治体のサービスは全国統一ではありません。
ご自身が住んでいる地域のサービスや、お子さんを通わせる小学校、申し込みを行う学童の制度に関して、事前に情報収集しておきましょう。
ポイントをご案内します。
- 登校可能時間(校門が開くのは何時?)
- 学童の店員や申込み時期
- 学童の閉所時間(延長利用の可否)
- ファミリーサポートセンターの活用方法
- 学校行事の頻度と平日開催の有無
- PTA・役員制度の有無と参加頻度
同じ保育園内で、既に上の子を小学校に通わせている親御さんから情報を得るのが確実でしょう。
ファミリーサポートセンター事業に関しては、役所へ問い合わせてみましょう。
③働き方の見直し、勤務先の制度の確認
同僚の中に、お子さんを小学校に通わせている方がいれば、どのような生活を送られているのか聞いてみるのが良いでしょう。
居ない場合は、直属の上司や人事部へ確認を行ってみましょう。
ポイントをご案内します。
- 小学校入学後も時短勤務は継続できる?
- 看護休暇や特別休暇の有無は?
- 繁忙期・会議時間など、柔軟な働き方は可能か?
残業できないことが多くても現在の業務を続けられるのか?
直属の上司に事前に相談しておくと周りの理解も得やすいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
こちらの記事では、ワーママがぶつかる「小1の壁とは」どんなものか、そして親だけでなく子どもにも影響があることを解説してきました。
「小1の壁」は、親子にとって避けて通れないライフステージのひとつです。
けれど、事前に生活や働き方を少し見直すだけで、大きなつまずきを防ぐことができます。
できることから、少しずつ準備を始めていきましょう。
ママに心のゆとりが生まれることで、お子さんの不安にもやさしく寄り添えるはずです。
きっと入学後、「あのとき準備しておいてよかった」と思える日が来ますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。